長ネギスープ

寝る前に飲めば熟睡できる

長ネギが薬だというと驚かれる方もいるでしょうが、民間療法でカゼに長ネギが用いられるのは有名ですし、今日でも長ネギの白い部分は蒼白というれっきとした生薬(漢方薬の原材料となる天然の草根木皮など) のひとつに数えられています。

ねぎは免疫力を強くする香味野菜

日本の漢方の主軸となる『傷寒論』という中国の有名な医学書の古典にも、蒼白を使った漢方薬が記載されており、奇跡的な効果をもたらすほどの名薬として知られています。

生命力が充実しているときは、陰陽の気が手をとり合っています。蒼白、つまり長ネギの白い部分は、上がった陽気を下げ、陰陽の気のバランスをとる働きがあります。

もちろん、そんな重症な状態でなくても、陽気が頭に上がっているために体が「冷えのぼせ」の状態になり、夜眠れなくなるということがあります。こんなときにも長ネギが使えます。夜、なかなか眠れないという人は、寝る前に長ネギスープを飲むと、上がった気が下がっていつの間にかスーツと眠りにつけるようになります。

長ネギスープの作り方

まず、水250~350mlを鍋に入れて火にかけます。その間に、よく洗った長ネギの白い部分を10cmくらいの長さに切り、それをフライパンなどで軽く焦げめがつくくらいに焼きます。軽く焼いたら包丁でみじん切りにします。お湯が沸騰したら、みそ大さじ1杯を加え、煮立てます。沸騰したら、火を止めてみじん切りにした長ネギを入れます。これに、おろししょうがや削ったカツオ節を少々加えてもかまいません。長ネギは、緑と白の部分の境界が明確で、ハリのあるものを選んでください。また、長ネギを少し焼くと甘みが出てきます。

睡眠不足で体力が消耗しているときは、甘みが体力を回復させるのに役立ちますので必ず焼いてから用いてください。長ネギを加えて10秒ほどしたらおわんに移して飲んでください。
1日1杯を寝る前に飲むとよいでしょう。

飲むと体が芯から温まり、心までポカポカし、次第に眠けが訪れます。長ネギスープだけでも効果がありますが、とくに神経質な人の場合は、「帰脾湯(きひとう)」という漢方薬と長ネギスープを合わせて飲むとさらに効果的です。

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