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メラトニン健康食品の上手な活用法

体内のリズムを調整し睡眠障害を改善

「メラトニン」は、脳の奥深くにある松果体という器官から分泌される脳内ホルモンの1つです。1997年、アメリカでこのメラトニンが「万病に効く奇跡のホルモン」とマスコミに取り上げられ、大センセーションを巻き起こしました。

メラトニンはアメリカで健康食品として市販され、スーパーマーケットなどで手軽に入手できるのですが、一時は売り切れ店が続出し、店頭から姿を消したこともあるといいます。あまりの加熱ぶりに、FDA (米国食品医薬品局。日本の厚生省にあたる) が「メラトニンについては、作用、副作用について何もわかっていない」という声明を出したほどです。

実際、メラトニンについては、まだわかっていないことがたくさんあります。現段階でメラトニンの作用としてもっとも明確なのは、睡眠と覚醒のリズムを調整し、不眠などの睡眠障害を改善するというものです。

私たちの脳の中には、毎日一定の周期で体温や血圧を上昇させたり、下降させたりするなどの働きがあります。脳内に時計のようなものがあり、一定のリズムにしたがって、体の働きを調節していると考えればわかりやすいでしょう。

この働きをつかさどっているのが、脳の視交叉上核という場所にあるとされる「体内時計」です。体内時計の周期は約25時間になっており、生活の基準となっている1日の長さとは1時間のずれがあります。

メラトニンは、体内時計がそのずれを調節する働きと関係が深いのです。メラトニンは、夜眠っているときに、分泌量が増加します。日中の分泌量は少なく、分泌量がピークに達するのは熟睡している午前2時~4時ごろです。そして、朝になると再び分泌量が抑制されます。

人間は、本来日が昇ると起きて働き、日が沈むと眠るという規則正しい生活をしていましたが、現代人の生活はとても不規則になっているため、睡眠と覚醒のリズムの巾調節がうまくいかなくなり、不眠を訴える人がふえています。これを「睡眠・覚醒リズム障害」といい、近年これに悩む人が増加傾向にあり、学校や会社に行けないなど社会的に適応できなくなる例も少なくありません。

このような人たちの睡眠と覚醒リズムの調整にメラトニンが用いられ、効果をあげた例が報告されて注目を集めるようになったのです。

医師の指導のもと飲むようにする

メラトニンのそのほかの効果としては、多数報告されています。老化や生活習慣病の予防、ガンの抑制、ストレスによる免疫力(病気に対する抵抗力) の低下を防ぐはくないしよう効果をはじめ、アルツハイマー型痴呆の治療に活用されたり、白内障(目の水晶体が白く濁って視力が低下する病気)の予防にも用いられています。これらの効果がすべて確かなら、まさにメラトニンは「奇跡のホルモン」といえるでしょうが、これらは動物実験の結果であったり、人間が使用したケースでも症例数が少なかったり、はっきり効果があるとは断定しきれないのが現状です。

最近は、不老長寿ホルモンと言われてメラトニンが若返りやダイエット分野にも注目が集まっています。

しそジュース

胃腸の働きをよくして不眠を解消

シソの旬は6月~9月ごろです。シソには赤ジソと青ジソの2種類があり、青ジソの葉は「大葉」とも呼ばれて1年じゅう出回っていますが、赤ジソは梅干しを漬ける季節である6月~9月ごろの間だけ売られています。

漢方などで薬として用いられるのは、主に赤ジソのほうです。シソは、シソ科の一年草で、中国やミャンマーが原産です。日本にもかなり古くから存在しており、縄文遺跡から種が出土しています。

シソを配合した有名な漢方薬には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、神秘湯(しんぴとう)=気管支ぜんそくの薬、香蘇散(こうそさん)などがあります。

漢方的にいうと、性質は温(あたためる) で、よい香りが特徴です。また、シソは、味は辛(からい)、非常に軽量であることも大きな特徴といえます。

シソの薬効は香りにあると古くからいわれてきましたが、これはシソの葉に含まれている揮発性の油(シソ油)によるものです。

漢方的には気(東洋医学でいうところの生命エネルギー) のめぐりをよくする作用があると考えられています。このような性質を利用して漢方では主に胃腸や肺の症状に用います。不眠の原因にはさまざまありますが、胃腸の働きが悪いことから起こるものも多くあります。シソは気をめぐらせるので、抑うつの原因となる気の滞りを取って、気分がふさぐのを防ぐ作用があります。

胃腸の働きを正常にする作用とともに、不眠の解消に役立ちます。また、シソは体を温めるため、手足の冷えから寝つきが悪くなる場合にも効果を発揮します。

シソの薬効をジュースで摂取する

シソは、生薬を食べるのでは一度に摂取できる量が限られてしまいます。そこで、シソジュースにしておいしく効率的に摂取する方法をご紹介しましょう。
シソジュースの作り方は次のとおりです。まず、シソの旬のころに出回る新鮮な赤ジソの生葉を150g用意します。これを30分ぐらい水にさらしてアク抜きをします。

また、赤ジソの葉を乾燥させたものが生薬として漢方薬局で市販されていますので、そちらを利用してもよいでしょう。この場合はアク抜きは必要なく、量は10gを用意します。

これを1リットルの水とともに鍋に入れ、強火で煮ます。沸騰したら弱火にして15分ぐらい煮て火を止めます。長時間煮すぎると香りが飛んでしまい、薬効も落ちてしまいます。

シソの葉は、鍋から取り出してその残りの汁に好みでハチミツを適量加え、甘みをつけたらできあがりです。不眠解消のため、一日に200ccCぐらい飲むとよいでしょう。

自分で作るのは大変な人は、市販のものを利用するのもよいです。

しそは、アレルギーを抑制する効果でも注目されています。
無農薬栽培の赤しそで作った赤しそジュースは、花粉症対策にも!

黒酢赤ワイン

体を芯から温め血行を促進する快眠ドリンク

酢は昔から体によいとされ、血液中のコレステロールや中性脂肪をへらして血液をさらさらにする働きがあります。さらに、血液中の赤血球のしなやかさ(赤血球変形能) を高める働きもあります。
また、血圧を下げる効果は特に有名です。

酢は天然の降圧剤

したがって、酢にはドロドロの血液の粘度を下げ、体のすみずみにまで血液が循環するようにしてくれる働きがあるのです。

このように薬効豊富な酢ですが、中でも天然醸造の酢、中でもつぼで発酵させた天然醸造の米酢である黒酢をすすめています。黒酢は、専門家の実験や研究に多く使われ、血液の浄化や血行促進に効果があると認められているからです。この黒酢を手軽においしく飲むために考案したのが「黒酢赤ワイン」です。名前のとおり、黒酢を赤ワインで割って飲むものです。赤ワインと合わせることによって、黒酢の味やにおいがまろやかになり、たいへんおいしく飲めます。

食品の持つ生理機能を生かすためには、一定の量を一定の期間、一定のリズムでとることが必要となります。口当たりがよいとあきずに飲み続けることができ、いっそう効果を得やすくなります。不眠解消のためにナイトキャップと称して寝る前にお酒を飲む人もいますが、あまり量を過ぎると、たとえ眠れたとしても、かえって眠りが浅くなります。
寝酒(ナイトキャップ)の注意点
少量でも効果的に安眠できる黒酢赤ワインのお湯割りをご紹介しましょう。

黒酢赤ワインのお湯割りの作り方

黒酢10mlに赤ワイン30mlを加え、よくかき混ぜます。これを好みの量のお湯で割り、レモンの絞り汁を適量加え、1~2秒おいて酢のにおいを飛ばせばできあがりです。
レモンの絞り汁の代わりに、レモン味の炭酸飲料を適量混ぜてもおいしく飲むことができます。これを1回量としておふろあがりの体が温かいうちに飲みます。不眠に悩む人の多くは、手足が冷えて眠れないといいますが、黒酢赤ワインをお湯割りで飲むと、黒酢とアルコールの血行促進作用がさらに高まり、ぐっすり眠れるようになります。

なお、現在病気の治療中という人は、医師に相談してから黒酢赤ワインを飲むようにしてください。とくに投薬を受けている場合は注意が必要です。中にはアルコールといっしょに飲むとトラブルを起こすおそれのある薬もありますので、投薬を受けている人は、必ず医師または薬剤師に相談してから黒酢赤ワインを試すようにしてください。

不眠解消のためには、3~4ヶ月間は継続して黒酢赤ワインを飲んでください。体のすべての細胞が新しく生まれ変わるには、それくらいの時間が必要だからです。黒酢赤ワインでぐっすり眠れるようになっても、手軽にできる健康法として長く飲み続けてみてください。

長ネギスープ

寝る前に飲めば熟睡できる

長ネギが薬だというと驚かれる方もいるでしょうが、民間療法でカゼに長ネギが用いられるのは有名ですし、今日でも長ネギの白い部分は蒼白というれっきとした生薬(漢方薬の原材料となる天然の草根木皮など) のひとつに数えられています。

ねぎは免疫力を強くする香味野菜

日本の漢方の主軸となる『傷寒論』という中国の有名な医学書の古典にも、蒼白を使った漢方薬が記載されており、奇跡的な効果をもたらすほどの名薬として知られています。

生命力が充実しているときは、陰陽の気が手をとり合っています。蒼白、つまり長ネギの白い部分は、上がった陽気を下げ、陰陽の気のバランスをとる働きがあります。

もちろん、そんな重症な状態でなくても、陽気が頭に上がっているために体が「冷えのぼせ」の状態になり、夜眠れなくなるということがあります。こんなときにも長ネギが使えます。夜、なかなか眠れないという人は、寝る前に長ネギスープを飲むと、上がった気が下がっていつの間にかスーツと眠りにつけるようになります。

長ネギスープの作り方

まず、水250~350mlを鍋に入れて火にかけます。その間に、よく洗った長ネギの白い部分を10cmくらいの長さに切り、それをフライパンなどで軽く焦げめがつくくらいに焼きます。軽く焼いたら包丁でみじん切りにします。お湯が沸騰したら、みそ大さじ1杯を加え、煮立てます。沸騰したら、火を止めてみじん切りにした長ネギを入れます。これに、おろししょうがや削ったカツオ節を少々加えてもかまいません。長ネギは、緑と白の部分の境界が明確で、ハリのあるものを選んでください。また、長ネギを少し焼くと甘みが出てきます。

睡眠不足で体力が消耗しているときは、甘みが体力を回復させるのに役立ちますので必ず焼いてから用いてください。長ネギを加えて10秒ほどしたらおわんに移して飲んでください。
1日1杯を寝る前に飲むとよいでしょう。

飲むと体が芯から温まり、心までポカポカし、次第に眠けが訪れます。長ネギスープだけでも効果がありますが、とくに神経質な人の場合は、「帰脾湯(きひとう)」という漢方薬と長ネギスープを合わせて飲むとさらに効果的です。

酢タマネギ

自律神経を整えることで安眠につなげる

タマネギは、料理に広く利用されているとても身近な野菜で、すばらしい薬効を持っています。このタマネギを薄くスライスして酢に漬け込んだ「酢タマネギ」が、不眠解消にとても有効なのです。

漢方では、五臓(「肝」「心」「牌」「肺」「腎」) と、それらに作用する食品をその色や味、形と結びつけて考えます。この考えでは、タマネギは「心」に作用する食品とされています。「心」は自律神経の働きをつかさどり、そのバランスを保つ役割をしています。ところが、女性の更年期や男女を問わず大きなストレスを感じたときには、「心」の働きが低下し、自律神経のバランスが崩れてしまいます。

その結果、不眠をはじめとしたさまざまな不定愁訴に悩まされるようになります。これは、若いころから冷え症体質だった人に強く現れる傾向にあります。

これに対し、タマネギのようにビタミンB1が豊富な食品は、漢方では「心」に働き、自律神経を整えると考えられています。また、タマネギには体を温めて血液循環をよくする作用があるとされています。したがって、タマネギは不眠を改善するのに有効だといえるのです。

さらに、タマネギのにおいの成分の1つである硫化アリルにも高い薬効があることが最近の研究でわかってきました。硫化アリルは、血管に血液が詰まるなどしてできけつせんる血栓を溶かして、血液の流れをスムーズにする血栓溶解作用があります。

また、血液中のコレステロールをへらし、血栓ができたり血管が傷つけられたりするのを防ぐ作用もあります。このように高い効果のあるタマネギですが、薬効成分の中には、加熱するとこわれやすいものもありますので、生のまま酢に漬けて作る酢タマネギは、タマネギの薬効を取り入れるのにひじょうにすぐれているのです。

一方、酢には体を温める作用や瘀血(血液のとどこおり) をなくし、血液循環をよくする働きとともに疲労を回復させる働きがあります。

また、血中のコレステロール62中性脂肪をへらしたり、血糖値をコントロールする働きも認められています。

コレステロールを下げる食品(たまねぎ)

タマネギと酢を組み合わせると、相乗作用によってストレスからくる不眠などにとても高い効果を発揮します。不眠のためには、酢タマネギは1日にタマネギ3分の1個(60g)分は食べるようにしましょう。

また、酢タマネギを食べるだけでなく、タマネギを漬け込んだ酢も料理に利用したり、お湯などで薄めて飲んだりするといいでしょう。

酢には硫化アリルの薬効が大量に含まれていますので、血流改善や疲労回復効果がさらに高まります。ただし、酢は体に水分をためる働きがあると考えられていますので、体の水分代謝が悪い人は、高い利尿効果(尿の出をよくする働き)のあるタマネギの芯の部分を利用したり、タマネギの皮を洗って陰干しにしたものを煎じて飲むといいでしょう。また、タマネギをスライスしたものを枕もとに置いておくと、自然な眠けに誘われて安眠できると古くからいわれていますが、これもタマネギのにおい成分のもたらす鎮静効果と考えられています。