治療が必要な不眠
睡眠は非常に個人差が大きく、4~5時間寝れば十分だという人もいれば、8時間寝ないとダメだという人もいます。要は、本人が満足し、昼間に正常な活動ができれば不眠症とはいいません。睡眠時間にかかわらず、本人が不満や苦痛を訴えている場合は、何らかの措置を講じる必要があります。
まずは、不眠の原因をはっきりさせることが大切です。自分ではよくわからずに、不眠が続いていて苦痛だという場合は、医師に相談したほうがよいでしょう。
ストレスが不眠の原因であるとわかっているならば、ストレスを解消するよう努力し、規則正しい生活を心がけたり、日中適度な運動をしたり、睡眠のための環境を整えたりといった睡眠衛生(よい睡眠を得るための心がけを守ることからスタートしましょう。
ただし、病気が不眠の原因である場合は、まずそれを治療することが肝心です。不眠の治療法には、非薬物療法と薬物療法とがあります。非薬物療法は、不眠に対する正しい知識と心構えをもつこと、そして睡眠衛生を守ることです。薬物療法に入る前に、まずは自分で努力することが大切です。それでも不眠が改善されない場合は、医師の診断を受けて薬物療法による治療を行います。
睡眠薬による治療について
睡眠薬にはさまざまな種類がありますが、現在では効果が高く、かつ副作用の少ないベンゾジアゼピン系の睡眠薬が主に使用されています。
これは、脳の辺緑系にある感情の中枢に働いて、感情興奮を鎮め、間接的に中脳の覚醒中枢の興奮を鎮めて睡眠を促すもので、睡眠導入剤とも呼ばれ、もともとは精神安定剤として開発されました。
ベンゾジアゼピン系薬物の薬理作用には、抗不安作用・睡眠促進作用・筋弛緩作用・抗けいれん作用などがあり、薬物の種類によって各作用の強さは多少異なります。そのなかで、睡眠作用の強いものが睡眠薬として用いられています。
寝つきが悪いだけでいったん眠れば朝まで眠れるという場合には、超短時間作用型か短時間作用型が適しています。
睡眠途中で目が覚めて再入眠しにくい、または早朝覚醒する場合には、中等時間作用型か長時間作用型が適しています。
睡眠薬は、あくまでも不眠治療の補助的な役割を果たすもので、いくら安全性が高いといっても副作用が皆無というわけではありません。睡眠薬によって不眠が改善されたら、いつまでも睡眠薬に頼るのはやめましょう。
しかし、それまで睡眠薬を服用していたのに、ある日突然、使用を中止すると以前にも増して強い不眠に悩まされることもあります。これを「反跳性不眠」といい、作用持続時間の短い薬ほどあらわれやすくなります。
睡眠薬を上手にやめるには、1回の服用量を徐々にへらしていく「漸減法」と、服用する間隔を一晩おき、二晩おきというように間引いていく「隔日法」があります。通常、漸減法で1日の服用量を減らしてから隔日法を行います。ただし、睡眠薬の服用をやめるに際しても、自分で勝手に判断せずに医師の指示に従うことが大切です。
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