眠りと血液の関係

心臓から出た血液は、動脈を流れ、毛細血管を通じ全身の細胞に「栄養と酸素」を送り、その帰りに「二酸化炭素と老廃物」を回収して静脈へと流れ、心臓へとまた戻ってきます。ですから、どれだけ毛細血管の血流がよく、「酸素・栄養」と「二酸化炭素・老廃物」の物質交換がスムーズにできているかが、健康を測るバロメーターといっても過言ではありません。

ところが、現代人の多くは運動不足、睡眠不足、不規則で偏った食生活、仕事や人間関係のストレスが原因で、血液循環が悪化しているのが現実です。心臓から出発した血管は、動脈を経て毛細血管となり、指先の手前でUターンして静脈へと流れていきます。そこで、指先の爪下の皮膚下の毛細血管を観察すると、健康状態を推測することができます。

正常な毛細血管は、血液が毛細血管まで行きわたりスムーズに流れているため、血管が長くピンと伸びた状態で、キレイなU字カーブを描いています。

一方、不健康な人の毛細血管は、血管がくねくねと蛇行していて、ピンと伸びていません。ホースがからまっていると、勢いよく水が流れませんがそれと同じで、毛細血管が蛇行していると血流循環が低下し、その結果、代謝も悪くなってしまうのです。こういった毛細血管をもつ人は、いわゆる「血管年齢」も高いと判定されます。

質の高い睡眠をとるには、寝る前に副交感神経を優位にすること。つまり、リラックスした状態です。リラックスしたいとき、どうしているでしょうか? お気に入りの音楽を聴いたり、本を読んだり、アロマなどの香りをかいだり、その方法はさまざまでしょう。

ここでは誰でも簡単に、どこでもできるリラックス法をお伝えします。それは、深呼吸を3回することです。「なんだ、深呼吸か」と思う人もいるかもしれませんが、これがバカにできません。深呼吸をすることによって副交感神経が優位になり、毛細血管への血流量が増えます。血流循環がよくなると、筋肉が弛緩して体がリラックスするのです。

腹式呼吸が血圧を安定させ高い血圧を下げる | 血管はもっと若返る

人前で話しをするときなど、緊張しているときに深呼吸をするとリラックスするのは、このような体のメカニズムが働いているからです。就寝前に深呼吸をすると、副交感神経が優位になり、心地よく深い眠りへと入っていくことができるでしょう。深呼吸をするときのポイントは、息を吐く時間を長くすること。長ければ長いほど副交感神経が優位になります。

おへその下あたりを意識して鼻から深く息を吸ってお腹をふくらませていきます。そして、お腹をへこませながら、鼻からゆっくり細長く息を吐きます。これを3回線り返すと、副交感神経が優位になり、体内の酸素も新鮮なものに入れ替わります。

毛細血管の血流をよくするもっとも簡単な方法は「笑うこと」。人は、好きなものに接すると血流がよくなり、嫌いなものに接すると血流が悪くなるという性質をもっています。笑顔になるということは、好きなものに接している証拠で、笑顔のときは血流もよくなります。最近では、笑顔には、次のようなさまざまな効果があると報告されています。

  • 脳を刺激する
  • 免疫力を高める
  • 痛みを抑える
  • ストレス解消
  • 自律神経の働きがよくなる
  • 細胞や血管を若くする

笑顔になれば、人間関係も良好になります。できるだけ笑うことをを心がけることは大切です。友人や家族と楽しい会話をしてもいいですし、好きなテレビ番組を観て爆笑するのもいいでしょう。なかなか笑う機会がないという人は、つくり笑いでもかまいません。不思議なことに、たとえ「つくり笑い」でも、口角をキュツと上げ続けていると、60秒後には血流に変化が表れ、90秒後には血流が早くなるという研究結果もあります。これなら誰でも簡単にできます。

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