昼間眠くなる病気

睡眠は、身体と脳の疲れをとって翌日も元気に過ごすための、毎日の大切な時間です。それなのに、ぐっすり眠れた気がしなかったり、昼間眠くなってしまうのは、よい睡眠がとれていないのかもしれません。特に、女性は家事にも仕事にも忙しかったりで慢性的な睡眠不足になっている場合があるようです。そうなると、日中の生活に支障がでることもあります。

月経前や月経中の眠気

女性は、月経前や月経中には眠気が強くなることを感じている人も多いでしょう。妊娠中に強い眠気がある人が多いことからも、睡眠には女性ホルモンが影響しているのではないかと考えられています。
女性の卵巣から分泌される女性ホルモンには2種類あり、月経前の黄体期と妊娠中には『プロゲステロン』の分泌が増え、月経後の卵胞期から排卵期には『エストロゲン』の分泌が増えます。深い眠りにつくには体温が下がらなければなりませんが、プロゲステロンには体温を上げる作用があるので夜の眠りが浅くなり、昼間眠気におそわれるようです。
月経の周期に関する眠気はだいたい時期が予測できるでしょうから、その間はできるだけ睡眠時間を確保したいものです。

睡眠不足症候群

「寝付きはよい、夜中に目が覚めることはない、でも、昼間眠くてしょうがない。」こんな人は、もしかしたら睡眠不足症候群(すいみんぶそくしょうこうぐん)かもしれません。
この睡眠不足症候群とは、30代くらいの女性に多い睡眠の病気です。毎日の睡眠が足りていないため日中に眠くなり、集中力が低下してしまいます。また、気分がイライラするといった症状などがあり、これらが3ヶ月以上継続している状態です。たかが睡眠不足と思うかもしれませんが、国際的にも認められている病気なのです。特に家事や育児に時間をとられ仕事も頑張る女性の場合、床につく時間が遅くなってしまっても翌日の朝はまた早起きしなければならず、睡眠時間が削られることになります。平日は睡眠時間が短めで、休日は長いというのが典型的なパターンです。休日に平日より2時間以上多く睡眠時間をとっているようなら慢性的な睡眠不足でしょう。
睡眠がじゅうぶんにとれていなければ昼間に眠くなるのは当然ですが、睡眠不足症候群の人は自分が睡眠不足だということに気がついていないようです。日中の眠気が睡眠不足によるものかということは、睡眠日誌をつけてみるとわかります。

ほかには、睡眠時無呼吸症候群という病気があります。大きくて不規則な「いびき」をかき、空気の通り道の気道が塞がれて、一時的に呼吸が止まる病気です。しっかり眠っているようでも熟睡できていないので、日中に強い眠気におそわれます。

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